人は、言葉では動かない
普段、従業員さんとどんな接し方をしていますか?
従業員が思うように動いてくれない
指示を待つのではなく、自分で考えて動いてほしい
会社経営に当事者意識をもってほしい
経営者と従業員の立場のギャップにより、このように悩んでいる経営者は多いものです。
そんなときは絶対的にこれをやれば問題解決です!
というような万能解決策は残念ながら無いでしょう。会社によって抱えている問題もその背景も、似てはいてもバラバラですから。
はっきりしているのは、経営者の立場・目線から物事を伝えても、従業員には届かないという事です。
頭では理解しても、心には届きません。「解るよ、だけどさぁ・・・」
こんな具合で行動には表れないでしょう。
なぜでしょうか?
見えている景色が違うからです。
経営者が山の頂から見ている景色を、三合目にいる従業員に、その先の登り方を口で説明しても解るはずがありません。
そもそも山のてっぺんになんて登りたいと思っていないかもしれません。
そんな意識のギャップがあるのに、口で説明して、後は自力で登れなんて言っても、無理なのです。
「船を作りたいのなら、男たちに木材を集めさせたり、仕事を割り振り、命令したりする必要なない。代わりに、彼らに広大で無限大な海の存在を語ればいい。」
これは「星の王子様」で有名なサン・テグジュベリの言葉です。
従業員さんは、なぜ社長の会社で働いているのですか?理由が必ずあるはずです。
スキルを身に着けて独立したい。もっと大きな会社に行くために、経験をつみたい。
こんな理由かもしれません。でも良いじゃないですか。それを応援してあげましょう。
そのために、この会社でどんな働き方をすれば、目標が実現できるのか。それを教えてあげればいいのです。
誰も社長の生活のためには働いていません。自分のためなのです。社長は従業員のために売上を稼いでいるかもしれませんが、それは従業員には関係ないのです。
従業員さんにとっての「広大で無限大な海」へ導いてあげましょう。
それによって将来、会社を辞めていくかもしれません。
でもそれは仕方がない事です。応援してあげる代わりに、辞めていく従業員さんに、本人の代わりとなる後輩を育ててもらいましょう。
目標を持って、自発的に動いている社員がいる会社は良い会社だと思いませんか?
「夢語ってないで、いいから仕事をしろ!」
こんな会社では誰も働きたくないと思いませんか?
従業員さんとのコミュニケーションの取り方を変えるだけで会社がよくなるかもしれません。
どんな会社を作るかは、経営者にかかっています。